中型動的コーン貫入試験(ミニラム)
中型動的コーン貫入試験 ミニラム (mini ram sounding)
地盤工学会基準(JGS1437-2014)では、土や軟岩へのコーンの動的貫入抵抗の評価を行う方法を規定したもので、ISOで規定する1打撃当たりの単位面積エネルギーがDPM(Medium)に相当するものです。
貫入に伴ってロッドの周面に摩擦抵抗が作用するため、貫入ロッドのトルクMv(N・cm)を計測して補正することにより、標準貫入試験と等価なN値に換算できます。
貫入に伴ってロッドの周面に摩擦抵抗が作用するため、貫入ロッドのトルクMv(N・cm)を計測して補正することにより、標準貫入試験と等価なN値に換算できます。
中型動的コーン貫入試験方法
中型動的コーン貫入試験(ミニラム※1)は、ロッドの先端に直径36.6㎜、長さ69㎜の先端コーンをつけ、それを35㎝の高さから自由落下させた30㎏のハンマーで20㎝貫入させるのに要する打撃回数Ndmを測定する。
トルクレンチを用いて、貫入ロッドを時計回りに2回転させ、その回転トルク※2の最大値を測定する。
トルクレンチを用いて、貫入ロッドを時計回りに2回転させ、その回転トルク※2の最大値を測定する。
中型動的コーン貫入試験の概要を以下に示す。
※1は中型動的コーン貫入試験の略称
※2は貫入ロッドに掛かる周辺摩擦力
標準貫入試験は調査本数を増やすことで精度向上が望めますが、コストや工期がかかります。中型動的コーン貫入試験を標準貫入試験やスクリューウエイト貫入試験と組合わせることにより詳細な地盤情報の抽出ができます。
図は、柳浦・浅井;基礎工 2016.12,P23から引用させていただきました。
中型動的コーン貫入試験と標準貫入試験結果の比較
中型動的コーン貫入試験の最大の欠点は土質の判別ができないことにあります。ボーリングと併用することで欠点を補い、かつ標準貫入試験は1mごとにN値を求めるのが一般的であるのに対して、中型動的コーン貫入試験は20cmごとにNd´値を測定するため、連続性の把握ができます。また、Nd´値の変化点もより詳細に把握することができます。
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