本文へ移動

三成分コーン貫入試験

三成分コーン貫入試験

 三成分コーン貫入試験は、ロッド先端に取り付けたコーンを一定速度で地盤に静的に圧入し、コーンの先端抵抗、間隙水圧、周面摩擦の三成分を連続的に測定する試験です。
 試験結果から土質の判別ができることから、スクリューウエイト貫入試験や動的コーン貫入試験などと併用されると試験の精度が向上します。また、標準貫入試験で得られる値と近似する数値が得られ、さらにそれが1cmごとに求められます。
 液状化判定はこの試験結果が利用できることを「建築基礎構造設計指針/日本建築学会」で指針化されています。そのほかに、地盤の圧密特性を、圧密降伏応力を利用して圧密の進行状態が把握できます。

(1)試験方法と装置
 試験装置は、コーン(図-1)、ロッド、貫入装置、深さ測定器、測定装置および固定装置から構成されています。(写-1)
 貫入装置でコーンを20mm/sec程度の速度で貫入させ、先端抵抗力qt(kN/㎡)、間隙水圧u(kN/㎡)、周面摩擦力fs(kN/㎡)および深さ測定装置で電気的に測定します。
 試験方法は「電気式コーン貫入試験」として地盤工学会基準(JGS-1435-2012)に規定されています。
図-1 コーン
写-1 試験装置
(2)試験の特徴
 粘性土地盤や砂質土地盤に適用できます。貫入抵抗の大きい砂質・砂礫地盤には、貫入能力が不足する場合があります。
 以下に試験の特徴を示します。

 1)深さ方向に連続した精度の高い多様な地盤情報が得られます。
 2)先端抵抗から粘性土の非排水せん断強さcuを求めることができます。
 3)三成分の値から深さ方向の土質分類ができ、液状化判定もできます。
 4)反力装置が必要で、反力によっては20mまでの測定ができます。
(3)測定例
 三成分コーン貫入試験の測定例を図-2に示します。
 砂質土層の先端抵抗qtは大きく、間隙水圧uは静水圧u0に近くなります。一方、粘性土層では、qtは小さく、コーン貫入により過剰間 隙水圧が発生するため、uは大きくなります。
図-2 測定例
(4)試験結果の利用
 三成分のデータからロバートソン(Robertson)による土質分類図表を用いて、深度方向の地盤の判別を行うことができます。(図-3)
 また、土質分類指数Icを求めて土質分類することもできます。(図-4)
 図-5に、標準貫入試験、スウェーデン式サウンディング試験と比較した例を示しました。
図-3 ロバートソンによる土質分類図表の例
図-4 土質分類指数Icによる分類例
図-5 各試験と比較した例
セルテックエンジニアリング株式会社
022-307-3103
〒982-0033
宮城県仙台市太白区富田字八幡東42番地の2  
 
TEL.022-307-3103
FAX.022-307-3104
お問い合わせはこちら
1(星) 地質調査、土質検査
2(星) 構造物の調査、診断
3(星) 土木建築工事の設計
   施工および工事監理
4(星) 土木資材の新製品の研究  
   開発
 
 
TOPへ戻る